2026.11.04
「AIに聞けば全部わかる」は本当か?─ひとりで抱える担当者にこそ必要な「話す」という解決策

─岡山でマーケティング支援をしている私が、それでも対面で話を聞き続ける理由

岩崎です。

「今はAIがあるから、自分ひとりで何でもできる」 「わからないことはAIに聞くか、ネットで調べれば解決する」

最近、こういった言葉をSNSやセミナーで見聞きする機会が増えました。確かに、生成AIの進化は目覚ましく、私自身も日々の業務で使わない日はありません。企画のたたき台づくり、文章の整理、データの集計。数年前なら半日かかっていた作業が、数分で終わることもあります。

では、本当に「AIとネットがあれば、ひとりで何でもできる」のでしょうか。

少しだけ、ご自身の仕事を振り返ってみてください。

課題を見つけ、ひとりで考え、計画を立てて実行に移し、結果を検証して、改善する。いわゆるPDCAを、誰にも相談せず、完全にひとりで回せているでしょうか。

ごく一部には、本当にそれをやり切って成功している方もいます。ただ、ほとんどの方は、どこかの段階で身近な人や頼れる人に話を聞いてもらっているのではないでしょうか。


1. 私も、ひとりでは何もできていません

正直に書くと、私自身もそうです。

マーケティング支援を仕事にしていますが、苦手なことやわからないことは、会社のメンバーや取引先に遠慮なく頼っています。デザインの細かい判断はデザイナーに、Web広告の最新の運用事情は運用担当に、業界の事情はその業界の取引先に。話を聞いてもらううちに「そうか、問題はそこじゃなかったのか」と気づかされることも、一度や二度ではありません。

「AIに聞けばわかるのでは?」と思われるかもしれません。実際、聞けばわかることも多いと思います。

ただ、ここに大きな落とし穴があります。

AIは、「正しく聞けた人」にしか、正しく答えてくれないということです。


2. 「わからないことが、わからない」という壁

AIもネット検索も、基本的には「質問に答える」道具です。逆に言えば、質問ができなければ、何も返ってきません。

ところが、実際の現場で多いのは、こんな状態です。

  • 何かがうまくいっていないのは分かる。でも、何が原因なのか分からない
  • 調べたいけれど、どんな言葉で検索すればいいのか分からない
  • AIに聞いてみたら、それらしい答えは返ってきた。でも、それが自社に当てはまるのか判断できない
  • 情報が多すぎて、どれを信じればいいのか分からない

つまり、「わからないことが、わからない」のです。

これは能力の問題ではありません。課題というのは、たいてい自分の中にあるうちは輪郭がぼやけていて、言葉にした瞬間に初めて形になるものだからです。そして、その「言葉にする」作業こそが、ひとりでは一番難しい。

ある調査では、Webマーケティングに取り組んでいる企業のうち、十分な成果を実感しているのはわずか10.0%。課題として挙がったのは「戦略設計の支援が必要」34.0%、「社内にマーケティング知見がない」**31.0%**でした。

(出典:株式会社LiKG「Webマーケティング投資実態調査2025」東京新聞×PR TIMES)

ツールや情報が足りないのではなく、それをどう使うか、何から考えるかを一緒に整理できる相手がいない。データからも、そんな状況がうかがえます。

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3. 中小企業の担当者は、たいてい「ひとり」で戦っている

私が担当しているクライアントの広報・総務・販促の担当者は、たいてい1〜3名程度です。中小企業の場合、このパターンか、あるいは複数名が別の業務と兼務しているケースがほとんどです。

総務と広報を兼ねている方。営業をしながら販促も任されている方。ある日突然「SNSもお願いね」と言われた方。

そうした方々の多くが、わからないことを必死にパソコンと向き合いながら調べ、正解がわからないまま、それでも日々の業務をこなしておられます。

社内に相談できる相手がいない。上司に聞いても「任せるよ」と言われる。かといって、外部に相談するほどのことなのかも分からない。そうして、ひとりで抱え込んでしまう。

その努力には本当に頭が下がります。でも、こうした状態が続くと、どうしても「とりあえず回すこと」が目的になってしまうんですね。キャンペーンは「やって終わり」、SNSは「投稿すること」がゴール、広告は「出していること」で安心する。担当者の方が悪いのではなく、立ち止まって方向性を確かめる機会がないことが原因です。

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4. 膝を突き合わせると、見えなかったものが見えてくる

では、この状況を解決する一番の方法は何か。

私は、やはり対面で話をすることだと考えています。

膝を突き合わせて話をしていると、不思議なことが起きます。最初は「SNSのフォロワーが増えなくて」というご相談だったのに、話しているうちに「本当に困っているのは採用だった」と分かる。「ホームページを新しくしたい」というご相談が、よくよく伺うと「問い合わせの後の対応フローに課題があった」と分かる。

これは、こちらが特別な答えを持っているからではありません。会話の中で、ご本人が自分の言葉で課題を語り直すうちに、ピントが合ってくるのです。

対面の会話には、AIやネット検索にはない良さがあります。

  • 質問が育つ:最初の質問がぼんやりしていても、やりとりの中で「本当に聞きたかったこと」に近づいていける
  • 言葉にならないものが伝わる:表情や口調、言いよどんだ瞬間に、本当の課題が隠れていることがある
  • その会社だけの事情を踏まえられる:一般論ではなく、地域、業種、社内体制、予算まで含めて一緒に考えられる
  • 「それでいいんですよ」と言ってもらえる:方向性が合っていると確認できるだけで、次の一歩が軽くなる

AIが返してくれるのは、たくさんの人に当てはまる「平均的な正解」です。でも、皆さんの会社が欲しいのは、皆さんの会社にとっての答えのはずです。そして、その答えのヒントは、たいてい現場の中や、担当者の方の頭の中にすでにあります。それを引き出すのが、対話の力です。

▶︎ あわせて読みたい:「プロモーションの前に、まず「顧客戦略」を。AIでは埋められない一次情報の価値とは」(note内のIWO岩崎/岡山の広告代理店のページからご覧いただけます)


5. AIは「話したあと」に、最強の味方になる

誤解のないように書いておくと、私はAIを否定したいわけではありません。むしろ逆です。

対話で課題のピントが合い、「何を解決したいのか」がはっきりした状態でAIを使うと、その力は何倍にもなります。聞くべきことが明確なので、返ってくる答えの精度が上がる。答えが自社に合っているかどうかも判断できる。

つまり、順番の問題なのです。

まず人と話して課題を言葉にする。そのうえで、AIやネットを道具として使う。

この順番を逆にすると、情報の海の中で迷子になってしまいます。AIの時代だからこそ、最初の一歩としての「対話」の価値は、むしろ上がっているのではないかと感じています。

▶︎ あわせて読みたい:広告費を無駄にしない。AI時代のプロモーションは「検索の先」まで設計せよ。|IWO岩崎/岡山の広告代理店


6. まずは、お話を聞かせてください

株式会社IWOでは、無料相談を承っています。

いきなりご提案やお見積もりをお出しするのではなく、まずはお話を伺うところから始めるようにしています。「何を相談すればいいのかも、まだ分からない」という段階でも、まったく問題ありません。むしろ、そういう段階こそお声がけいただきたいと思っています。

ご相談いただける内容は、たとえば次のようなものです。

  • マーケティング全体:何から手をつければいいか分からない、施策がバラバラになっている
  • ブランディング:自社の強みや「らしさ」を言葉にしたい、価格以外で選ばれたい
  • 採用:応募が来ない、来ても定着しない、会社の魅力が伝わっていない
  • Web広告運用:広告を出しているが成果が見えない、どこに予算をかけるべきか知りたい
  • SNS運用:始めたいけど何を投稿すればいいか分からない、ひとりで運用していて不安
  • サイトリニューアル:古くなったサイトを見直したい、問い合わせにつながるサイトにしたい

この他にも、イベントの企画・運営や、チラシ・パンフレットなどのビジュアル制作まで、「こんなこと聞いていいのかな」と思うようなことでも、お気軽にご相談ください。

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まとめ:ひとりで抱えず、まずは話すことから

AIの時代になって、ひとりでできることは確かに増えました。でも、「ひとりでできる」と「ひとりでやるべき」は、別の話です。

うまくいっている人ほど、実は誰かに話を聞いてもらい、頼るべきところで頼っています。それは弱さではなく、成果を出すための、ごく当たり前のやり方です。

パソコンの前でひとり悩み続けている時間があるなら、その時間を少しだけ、誰かと話す時間に変えてみてください。話しているうちに、ずっと見えなかった答えのピントが、すっと合ってくるかもしれません。

その「誰か」の一人として、私たちを思い出していただけたら嬉しいです。


顧客戦略に基づいたプロモーション全体の設計を仕事にしています。ご相談は無料です。まずはお気軽に、今のお悩みをお聞かせください。

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