2025.03.26
「広告より調査」って、遠回りに見えて、実は近道かもしれません。

こんにちは、尾崎です。

今日は、新規のお客様との打ち合わせを通じて、最近改めて感じていることを少し書いてみたいと思います。

「もっとお客様に来てほしい」  
「売上を上げたい」  
「反響の出る広告を出したい」  
「SNSで若い層にアプローチしたい」

――そんなご相談をよくいただきます。

その際、私は「まずは“調査”から始めませんか?」とご提案することが多いのですが、
よくこう返されます。

「調査にお金をかけるのはもったいない。どうせならその分を広告費に回したい」と。

先日も、とある企業の経営層の方から、まさに同じ言葉をいただきました。

もちろん、広告施策は重要ですし、成果も比較的見えやすいものです。  
成果指標としては、よくCPA(顧客獲得単価)が使われますね。

そしてそのCPAは、使う媒体やコンテンツの内容、予算のバランスによって大きく左右されるのは事実です。

でも、“媒体選び”や“目を引くコンテンツ”だけで、本当に差がつくでしょうか?

最近では、競合も利用していないような“魔法のような媒体”は、あったとしても短命です。  
情報が拡散するスピードが速い今、すぐに他社にも知られてしまいます。

また、どれだけ目を引く広告が作れても、それだけで購入につながるとは限りません。  
「おもしろい」で終わってしまえば、商品やサービスの本質的な価値が伝わらないまま、スルーされてしまうこともあります。

さらに、多くの企業では広告に割ける予算も限られています。  
限られた資源の中で、どの媒体で“勝ちきるか”という戦略的な選択も欠かせません。

だからこそ、「顧客理解」がカギになります。

私が最も大切だと思うのは、
マーケティングの基本中の基本――**「顧客を理解すること」**です。

この部分が曖昧なままでは、たまたまうまくいくケースがあっても、継続的に成果を出し続けるのは難しいと感じています。

たとえば、ある人物を「27歳・独身の女性」とだけ理解している場合、どんな提案が最適なのか、判断は難しいですよね。

でも、もしこうまで理解が深まっていたらどうでしょう?

「27歳・独身の女性」
> 趣味は旅行。
> 1カ月前に東京から岡山へ転勤してきたばかり。  
> 車がなく、まだ岡山駅周辺を徒歩で少し探検した程度。

この方に“何を届けたら喜んでもらえるか”を考えたとき、提案の切り口や伝え方は全く違ってくるはずです。

広告に置き換えても同じです。

顧客を深く理解することで、メッセージの伝わり方が変わり、
結果として**CPAの改善も期待できます**。

「調査にお金をかけるのはもったいない」と思われる気持ちも、決して間違いではありません。  
ですが、
**“顧客理解への投資”は、広告効果を高めるための土台づくり**だと私は考えています。

少し遠回りに見えて、実は一番の近道かもしれません。

それではまた。  
尾崎